警察による不当な逮捕、捜索に強く抗議する声明
県警は、11月29日、名護市辺野古の新基地建設をめぐり、既に逮捕、拘留されている議長を不当に再逮捕し、平和運動センターを家宅捜索した。今回の逮捕、捜索は今年1月28日のキャンプシュワブゲート前の抗議行動についてのものであり、10か月も経った今の時期に敢行することは、明らかに政治弾圧であり、違法な権力の横暴である。政府は、10日にも陸上部の隊舎工事を再開するとしており、反対する県民の抗議行動を委縮させる狙いである。
他方、東村高江では、県民の基地反対の総意を無視した工事が推し進められている。全国から500人の機動隊を動員して、過剰な規制と県民の権利を抑圧した強制排除が行われ、多くの県民が怪我をし、病院に搬送され傷つけられてきたが、県警は正当な警備だとはばからない。また、異常な交通規制も反対する市民に責任を転嫁してきた。さらに、でっち上げによる不当逮捕を続け、運動の沈滞化を画策している。
沖縄は、基地があるが故に起こる米軍の事件事故で多くの県民の尊い生命を奪われてきた。「沖縄に基地はいらない」という県民の思いは強まるばかりだ。そして、県民は体を張って抗議行動を行っている。その憲法で保障された数少ない権利を行使して行動する市民を力で弾圧することは到底許されない。警察は、本来率先して法を守る立場にある。しかし、高江、辺野古で行っている警察の多くの行為が違法であり、憲法、警察法を明らかに逸脱した行為である。警察は不偏不党且つ公平中正において職務を執行しなければならない。そして県民の生命、身体及び財産を保護し、憲法で保障された県民の権利及び自由に干渉してはならない。
市民を弾圧し、米軍基地建設に加担することが県民の生命と財産を守ることなのか。警察や司法が右傾化し、権力のなるがまま動くことが民主主義や地方自治、地方の決定権を守ることなのか。決してそうではない。
沖縄平和運動センターは、この間、県民とともに沖縄の平和運動を精力的に取り組んできた。今回の私たちに対する数々の弾圧は、強権的な政治、権力の乱用であり到底許せるものではない。このような県民に対する理不尽な弾圧に強く抗議するとともに、直ちに県民の尊厳を踏みにじる違法行為をやめるよう強く要求する。
2016年12月6日
沖縄平和運動センター
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